考古学者の良心がここにある
本書は過去雑誌や新聞などに発表した短編をまとめたもので、 それ故題材も松本清張氏の思い出を書き綴った「忘れられない 人たち」、「その年の感慨」など幅広いものになっています。故末永門下の逸材として高名な著者も75歳になりましたが、 豊富な経験と好奇の目、幅広く公平な考え方・物の見方から の評論は、我々の考古学に対する見方や考え方に刺激を与え てくれます。 例の前期旧石器にかかわる事件に対する評論、考古学に対する 様々な感想や提案などは、考古学者の良心を感じさせるのに十 分なものがあります。様々なところで発表した短編を集めた本 書は森浩一氏の著作に触れてきた読者には欠かせない一冊と言 えるでしょう。 願わくば発表から本書のようなまとめた出版迄もう少し早い と良いですね。
五月書房
|